パリのカンティーヌ(食堂)が新しい。アートなカンティーヌからシックなカンティーヌ、歴史あるカンティーヌから昔風のカンティーヌまで、ここ数年、パリでは各地区にあるカンティーヌが「快適なひと時」を美食の中心にすえることで、新しい食のあり方を提案しています。
カンティーヌと聞けば、フランス人なら誰もが学食でグリーンピースと格闘した懐かしい子供時代を思い出します。ですが、今のカンティーヌは様変わり。シックな内装にアートな雰囲気で、これまでにない美食の時を提供しています。
20区の高台にある「ママ・シェルター Mama Shelter」は、デザイナーのフィリップ・スタルクが内装を手がけたシックでクリエイティブなカンティーヌ。店構えはいかにも昔風ですが、店内はアートな雰囲気に溢れています。天井には、キャンバスさながらチョークで文字が描かれ、大テーブルはビストロの小さなテーブルを並べて作られ、現代風のショーケースにはアメリカンコミックなどの漫画が並び、手に取って読むこともできるのです。料理はみんなでシェアーできるメニューが人気です。イチゴのクランブルケーキは4人向け、コリアンダー風味のチキングリルは6人向け、ショコラのホット・タルトは5人で分けられるほどの大きさです。そして天気の日には素晴らしい眺望のテラスもオープン。お代わり自由のバーベキューメニューが楽しめます。
バスチーユ地区にあり、今、話題のコンセプトストアー「メルシー Merci」の地下にもカンティーヌがオープンしました。大きなガラス窓の向こうには店の有機栽培菜園があり、テーブルは学校の食堂のように並んでいます。気軽な雰囲気のなかで、リサイクルできる紙できたお皿とカラトリーを使い、季節ごとに異なる旬のバイオ食材を使った食事が楽しめます。
フォーブール・サン・タントワン街にあるギャラリーを兼ねたフリースペースの「ユニ-ヴェール Uni-ver」にもカンティーヌがあり、ここではギャラリーの中で大テーブルを囲みながら食事ができるだけでなく、小さな庭で食事をとることもできます。
 高級ブティックの並ぶフォーブール・サン・トノレ街で有名なのが「カンティーヌ・デュ・フォブール Cantine du Faubourg」。カンティーヌとは名ばかりで、現代風の調度品と洗練された照明が美しいレストランです。気の合う仲間と大テーブルを囲み、ラウンジでは優雅でシックな時が過ごせます。
エッフェル塔の2階にある「58トゥール・エッフェル」のコンセプトは、「気軽なカンティーヌ」。お得なランチメニューもあり、オーダーした料理はオープンキッチンで調理され、カウンターに取りに行く気軽な雰囲気の中でパリの素晴らしい眺めを見ながら食事が楽しめます。
58 TOUR EIFFEL 5 Champ-de-Mars, Paris 7e Tel +33 (0)8 25 56 66 62 www.restaurants-toureiffel.com
CANTINE DU FAUBOURG 105 rue du Faubourg-Saint-Honore, Paris 8e Tel +33 (0)1 42 56 22 22 www.lacantine.com
MAMA SHELTER 109 rue de Bagnolet, Paris 20e Tel +33 (0)1 43 48 48 48 www.mamashelter.com
MERCI 111 bd Beaumarchais, Paris 3e Tel +33 (0)1 42 77 00 33 www.merci-merci.com
UNI-VER 6 cite de l’Ameublement, Paris 11e Tel +33 (0)1 43 67 00 67 www.uni-ver.fr
パリならではのボヘミアンな雰囲気の中で、バイオ食材を使った季節の料理が楽しめるカンティーヌもあります。
9区にある「シューペルナチュール Supernature」では、シリアルで作ったガレットを添えた野菜料理など無農薬で新鮮な食材を使った健康的な食事が味わえます。ワインもビオワインのみ。シンプルな食器や壁に掛かった田舎の写真が、心地よい空間を演出しています。
11区に新しくできた黒いファサードの「ソヤ Soya」では、本物の木と大きな石、むき出しの鋳鉄柱が作り出す独特の雰囲気のなかで、バイオ食材を生かした自然派料理が楽しめます。
パリジャンにも外国人にも人気の「ローズ・ベーカリー Rose Bakery」は、9区のマルティール通りMartyrsとマレー地区にあり、店内には新鮮な野菜が並べられ、無農薬フルーツのジュースやプチ・キッシュ、絶品のスコーンがお勧めで、友達と行く日曜日のブランチにはぴったりです。
マレー地区に新しくできた「グルー Glou」も外せません。開店以来の人気で、工業的なデザインの店内には大きなテーブルが並び、簡単な調理で食材自体の美味しさを引きだしたシンプルな料理がビオワインで楽しめます。ピカソ美術館のすぐそば、画廊とブティックが並ぶヴィエイユ・デュ・テンプル通りにあります。
GLOU 101 rue Vieille-du-Temple, Paris 3e Tel +33 (0)1 42 74 44 32
ROSE BAKERY 46 rue des Martyrs, Paris 9e Tel +33 (0)1 42 82 12 80 30 rue Debelleyme, Paris 3e Tel +33 (0)1 44 78 08 97
SOYA 20 rue de la Pierre-Levee, Paris 11e Tel +33 (0)1 48 06 33 02 www.soya75.fr
SUPERNATURE 12 rue de Trevise, Paris 9e Tel +33 (0)1 47 70 21 03 www.super-nature.fr
最後に紹介するのは、色々な意味で個性的なカンティーヌです。

9区フォーブール・モンマルトル通りにある「シャルティエ Chartier」は、3世紀も前からシンプルで大衆的なフランスの伝統的料理を安い値段で提供し続け、パリのカンティーヌの元祖とも言われています。料理はオードブルにマヨネーズをかけたゆで卵か人参サラダ、メインにはチキンとフライドポテトかソーセージのピュレ。ベル・エポック風の大きな店内に所狭しとテーブルが並んでいます。
大衆料理が食べられる「ル・レフェクトワール Le Refectoire」は昔の学生食堂を再現したかのようなカンティーヌです。タイルの壁に囲まれた店内には大きなテーブルが並び、食器もシンプル。コップには懐かしいグレンダイザーやスーパーマンの絵が描かれ、11区に住む大人たちにとっては子供時代を思い出す懐かしの場所、外国人にとってはフランスの学食の雰囲気が味わえる貴重なカンティーヌです。
サン・マルタン運河沿いにある「ピンク・フラミンゴ Pink Flamingo」は、カンティーヌの新しいトレンドとパリでブームのピッツァリアが出会って生まれたカンティーヌです。大テーブルにプラスチックの大きなカラフを置いて、水玉の紙ナプキンでピッツァを食べる。そのシンプルさと心地よい店の雰囲気が受け、マレー地区に2号店がオープンしました。ピンク・フラミンゴは、公園など町のどこへでも好きなところにデリバリーしてくれるので、お弁当代わりにも使えます。
食料品店を兼ねたカンティーヌもパリのいたるところにあり、「ショーヴォンクール Chauvoncourt」(9区)はイタリア風、「モ・ノンクル・ル・ヴィニュロン Mon Oncle le Vigneron」はオーヴェルニュ風と料理の種類も豊富です。
CHARTIER 7 rue du Faubourg-Montmartre, Paris 9e Tel +33 (0)1 47 70 86 29 www.restaurant-chartier.com
EPICERIE CHAUVONCOURT 22 rue Henri-Monnier, Paris 9e Tel +33 (0)1 48 78 26 03
MON ONCLE LE VIGNERON 2 rue Pradier, Paris 19e Tel +33 (0)1 42 00 43 30
PINK FLAMINGO 67 rue Bichat, Paris 10e Tel +33 (0)1 42 02 31 70 105 rue Vieille-du-Temple, Paris 3e Tel +33 (0)1 42 71 28 20 www.pinkflamingopizza.com
LE REFECTOIRE 80 bd Richard-Lenoir, Paris 11e Tel +33 (0)1 48 06 74 85
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